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ROLEX、認定中古プログラムについて

オリジナル度が高い5桁品番は更に減っていくかもしれません




今回は、最近話題のROLEXの認定中古プログラムについて、

記事にしてみたいと思います。

5桁品番のROLEXを狙ってる方は、

早めに確保しておいた方がいいのでは?というお話です。


このROLEXの認定中古プログラム、結構賛否両論ですよね。

発表当初、中古が安く買えるのかな?って思いましたが、

実際は並行価格より更に上をいく高さだったからびっくりしました。

ROLEXが2次価格の高騰を良しとしていないという意見もあったんですが

脆くもそれは崩れましたね。

明らかに2次価格を意識した値付けですからね。

現状販売するものが不足しているROLEXとしては新ビジネスですよ。


この認定中古、過去のモデルに本物であるお墨付きを与えて改めて世に流す。

過去に自分たちが世に放った5桁品番を再度回収してビジネスとしてやっていく、

今回のこの認定中古のメインの思想なのかなという印象を受けました。


ROLEXがこの認定中古プログラムについて、どこまで考えてるのかは未知、

想像の領域なんですが、どこまで考えてスタートさせているのかは興味深いですね。

ただ、今回の認定中古で筆者が思うのは、主に5桁品番について。

認定中古として2年間の保証をつけるという事は、筆者が懸念しているのが

オリジナルの個体を結構リファインして世に流す方向になるのでは?という部分。

この認定中古というのは市場の旧モデルを集めてメンテナンス後

2年間の保証をつけて再販売する事なんですが、おそらく大多数のパーツは

交換されてしまうと思います。

代表的なのがトリチウムの針です。これは98年位を境に、

放射性物質を含んでいたそれまでのトリチウムを廃止して、

ルミノバ(クロマライト)になりましたが、5桁品番の個体は特に

トリチウムであるか後年ルミノバに交換された個体かは、

非常に評価としては大きく分かれるところなんですよね。

トリチウムのままの個体は非常に焼けてて、

アンティーク・セミヴィンテージとしてはめちゃくちゃ雰囲気がいいんですけども

後年メンテナンスでルミノバに変えられた個体は、針だけ真っ白になって

雰囲気が台無しっていうパターンが最近は増えてきましたよね。


正規メンテナンスに持ち込むと新しい針にもれなく交換されてしまう。

すなわちそれは最良の状態にしてお返ししますよって事なんで

古くていつ崩れるかわからない昔のトリチウムっていうのは

ROLEXとしてはなるべく交換してしまいたいんですよね。


そこには出荷時のオリジナルのヴィンテージの雰囲気が

どうのこうのっていう概念とはまた別の判断があるんです。

ROLEXファンがセミヴィンテージを見た時に当時のオリジナルのパーツであるとか

ギャランティーであるとかそういうところを重視したメンテナンスをROLEXはしてくれないんです。

あくまできちっと新しい状態にしてお返ししますよ、って事なんで、

当時のオリジナルパーツである事、非常に評価に影響する事、

雰囲気として重要視されるところに関しては、ROLEXとしては否定的なので、

どんどんフルオリジナル個体が潰されていってるのが現状なんですよね。

だからこそ市場にある良質な当時のパーツがついた個体っていうのは

これからどんどん無くなっていく方向に加速していくんじゃないかなと思ってます。


今から30年ぐらい前に流行った、オールニューっていう

ムーブだけが当時のオリジナルだけどもケースから針からブレスから

全部新しいものに交換して状態に戻すという流れがあり、

4桁品番などは結構それやられた個体が多かったんですよね。

日常使いするには全然適してるんですけども、オリジナル性を重視するような

側面からすると、それはちょっと邪道、もう何なら時計の価値そのものが

ちょっとなくなってしまう様な評価を受ける訳です。

こっそり交換されて一番最良で新しいですよっていうのは

ROLEXファンはさほど求めてないですよね。

一番新しいのがいいのであれば現行のモデル買えばいいって話になりますからね。

歴史的な背景を重視したい層からすると、今回の認定中古っていうのは

非常に危うい方向に加速していくんじゃないかなと思います。

なので今のうちに買えるものは買っておいた方がいいのかなと思います。


噂に聞くとオリジナル個体を回収して、新たに認定中古として再販する際には

当時付属のギャランティーも破棄されてしまい、新しい認定中古としての

ギャランティを発行して世に放つという話もあります。

それはもうROLEXとしては完全に自分達の新しい個体として

再販するというところに重きを置いて過去のそういった背景などに関して、

いわゆる市場が求めるヴィンテージとしての価値というのは

無視しますよみたいな考えに近いのかもしれませんね。

あくまでROLEXの新ビジネスとして今回の認定中古を捉えた方がいいという事。

なので、ヴィンテージに対してのROLEXファンの考え方とは違うという事を

一旦理解しておいた方がいいという事になります。


オールニュー個体はヴィンテージの世界で評価されない。

しかし、オールニュー個体も一定の需要はあると思うんです。

特に6桁品番からROLEXに入った方からすると例えば5桁品番って未知の領域ですよね。

人が使った中古時計っていうイメージがやっぱりついてますから

それに抵抗がある人も多いと思います。

そういった層を取り込むにも今回過去モデルを新品にして売るみたいな

ROLEXお墨付きの新しい中古時計みたいな新しい古いモデルみたいな

売り方は非常に有り難いですよね。


「ROLEXがちゃんと古いモデルをリファインしたモデルだから安心してお使いください」


みたいな感じですね。

昔から中古やヴィンテージに慣れ親しんできた人間からすると、

「ちょっと待って!」いうのはあるんですが、

全くもって非常に受け入れられないかというと、そうではないと思うのが

今回の認定中古プログラムかなという風に感じます。

ROLEXとしては市場にある個体を集めて再販ビジネス始めようぜ

みたいな思惑は感じますが、今後この制度がどういう風に変化していくのか

注意深く見ておきたいところですね。


今回は認定中古プログラムスタートによって、

今後良質な5桁品番は更に値段が高騰していくのかなという、

そういう懸念を記事にしてみました。


それではまたっ!

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