オーナー次第で変化する劣化について

これからの季節、ベルトは傷みやすくなる季節。
今回は腕時計に必ず必要なベルト。
こちらについてお話をしていきます。
このベルトの劣化、エイジングというのは
購入前からある程度理解しておく必要があります。
時計購入する時、新品の時はまっさらなもの見ているので、
どれくらい痛むのか、なんて事は想像もつかないですが、
どんな素材でも等しく経年劣化を起こします。
まず時計のベルトには、どんな素材があるのか?
というのを把握しておきましょう。
①金属製ブレスレット
最も耐久性に優れた素材で
汚れやダメージによる影響を受けにくいですが、
使用する年数が長くなる程、伸びやたわみが出てきます。
解決方法としてはシャフトやコマの交換もしくは、
ブレスレット自体を交換するという方法しかありません。
ブレスレット自体に耐久性がある代わりに、
ある程度のコストを覚悟する必要がありますが、
やはり一番気を使わずに使えるのがこのブレスレットと言えるでしょう。
②革ベルト
動物の皮を使ったベルトでクラシカルからスポーツウォッチまで
幅広く使われているのが革ベルトですが、
最も経年変化が表れやすい素材になっています。
+の言い方にすると、かっこよく渋みを増していく。
そういった素材でもあるのが革ベルトです。
しかし耐久性は弱く小まめなメンテナンスが一番求められる素材です。
③ウレタン
水分に強く、ローコストな素材の為
リーズナブルな時計のベルトに使われている事が多いですね。
G-SHOCKなどにも使われています。
ラバーに比べ少し硬めになっているのが特徴で、
劣化すると加水分解で硬化してしまって最終的には割れます。
水に強いと言われていますが、劣化の原因としても水分が入ってきます。
あとは塩分とか紫外線、そういったものが
劣化スピードに影響すると言われています。
④ラバーベルト
シリコンや天然ゴムなどが素材に使われるベルトで
ウレタンと比べて柔らかいものの
傷つきやすい素材でもあります。
ベルトにもよりますが、購入当初は
つや消し・マットカラーになってたりする事が多いですが、
長く使う程に光沢が出てきたりとか、
独特のエイジングを楽しめる素材でもあります。
こんな感じでざっくり分けると4種類ほどになりますが、
この全てに共通している劣化の原因があります。
それは汗。
確実に、この汗に入っている水分が劣化スピードというのを速めます。
ステンレス=サビない素材と思われていますが、
サビないのではなく「サビにくい素材」が正しい解釈になります。
つまり汚れが付着したままずっと放置しておくと立派にサビます。
そうなってしまったら修復出来なくなりますので、
小まめに汚れを取ってあげる必要があります。
では最終的にはどうなってしまうのか?
あまりケアもせず使い続けるとどうなってしまうのか?
何もケアしないとやはりどんどん劣化してしまい
最終的には破損することにつながります。
ここで覚えておきたいのは、誰でも出来るケア方法。
それは、
「1日の終わり、時計を着用し終わって外した時に
少し湿らしたティッシュでベルト拭き取ってあげる事。」
これだけ。
たったこれだけで、劣化スピードをかなり遅らせる事が出来ます。
しかし水分を含み過ぎてしまうと
結果的にカビの原因になってしまうので、
拭き取った後に出来る限り、日が当たらなく風通しの良い場所で
陰干ししてあげましょう。
この一手間が、ベルトをより長く良い状態を保つ事に繋がります。
筆者の場合、ラバーベルトとブレスレットがメインですので、
中性洗剤を水で薄めてベルトをつけ浸し(ベルト部分だけですよ)
汗や油分を落とし、水ですすいで拭き取り&
陰干しって感じでメンテナンスしています。
汗をかきやすいシーズンに入ってくると 時計の劣化が進みやすいシーズンになっていきます。 これは決してオーバーではありません。 どんなにいい時計やベルトでも放置して劣化がどんどん 進んでしまうと最終的に破損してしまったり 悪臭の原因となります。 オーナーが小まめなケアをしてあげる事によって時計も長持ちします。 大切な時計は、小まめにケアして使ってあげましょう。
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