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並行差別について

執筆者の写真: TAKETAKE

並行輸入品のメリット、デメリット




以前のブログで腕時計の「正規品」と「並行輸入品」の違いについて書かせて頂きました。


並行輸入品に圧倒的な価格的なメリットがある一方、デメリットもあります。

それはアフターサービスです。

基本的には正規品も並行輸入品も同じように

腕時計などには保証書がつきますので、

正規品同様にアフターサービスを受けることができます。

しかし、お店によっては正規品と同じように

アフターサービスを受けられない可能性があります。


よく言われる「並行差別」です。

並行差別とは、メーカーが「正規品」と「並行輸入品」を区別し

正規品を優遇する対応のことです。


すべてのブランドが並行差別を行っているわけではありませんが、

ゼニス・ブライトリング・タグホイヤー・ウブロ・

フランクミュラーなどの腕時計ブランドは、

アフターサービスなどの面で並行差別を行っていることで知られています。


メーカーとしては正規店にて定価購入してくれるユーザーを大切にしたいという考えから、

正規品と並行輸入品でメンテナンス料金に差をつけるなどの対策を行っているのですが、

この対策がいつしか並行差別と呼ばれるようになったのです。

例に出してみると、


・ブライトリング

 メーカーサポートに腕時計のオーバーホールを出す場合、

 並行輸入品は正規品の約2倍の料金がかかります。


・ゼニス

 並行差別によりオーバーホールや修理などのメンテナンス料金が異なることで有名で、

 並行輸入品は正規品の約1.5倍の料金がかかります。


・フランクミュラー

 腕時計ブランドの中で最もはっきりとした並行差別があるブランドで、

 メーカーサポートでは並行輸入品のメンテナンスを一切受け付けていません。


ここで紹介したブランド以外にも、ウブロ、タグホイヤーなどは

並行差別によってメンテナンス料金が異なります。

逆に、国内正規品も並行輸入品も差別なく対応してれるブランドも数多く。

こちらも例に出すと、


・ロレックス

 並行差別を行っていないので、正規品であっても並行輸入品であっても

 メーカーサポートにて同じ料金でメンテナンスを受けることができます。


・スウォッチグループ

 オメガ、ブランパン、ブレゲ、ロンジン、ハミルトンなど

 スウォッチグループであれば、どのブランドであっても

 正規品・並行輸入品に関わらず同じ料金で

 メーカーサポートによるオーバーホールや修理を受けることができます。


・リシュモングループ

 パネライ、カルティエ、IWC、ジャガールクルト、

 ヴァシュロン・コンスタンタンなどが所属する

 「リシュモングループ」も並行差別を行っていません。


並行輸入品は正規品と比べて安く購入できる点が魅力です。

しかし、並行輸入品は購入価格が安い反面、

一部のブランドにおいてメーカーサポートでのメンテナンス料金が割高であったり、

メンテナンス自体受けられないという「並行差別」が存在しています。


並行差別問題を解決するために役立つのが民間の腕時計修理業者の存在で、

民間の腕時計修理業者であれば正規品・並行輸入品を区別なく

同じ料金でメンテナンスしてくれます。

また時計修理・オーバーホール専門店は、

修理などメンテナンス料金設定自体が

メーカーサポートより安く設定されている場合が多く、

メーカーに依頼するより費用を抑えられる可能性が高いです。


並行輸入店の提携工房や民間修理会社のデメリットとしては、

まず第一に「信頼できるお店選びが難しい」というものがあります。

特に近年では高級時計ブームに乗って新規参入した業者が多く、

どれを選んでいいかわからない・・・筆者もそう感じます。


コツとしては、欲しいモデル(ブランド)の売買実績が豊富であったり、

長年激戦区にお店を構えて経営している店舗であったりするとより信頼感は高まります。

最近ではインターネットで口コミや実績が簡単に調べられますので、

ぜひきちんと調べたうえでお店選びを行いたいですね。


並行輸入品だからと言って

メーカーメンテナンスが一切受けられないといったことは稀ですので、

ぜひ並行輸入店で価格を抑えて

憧れのブランド時計を手にすることに躊躇しないで下さいね!

 
 
 

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