クォーツ式と機械式の選び方

メリットとデメリット、買うならどっち？

時計のムーブメントの種類は、大きく分けて2種類あります。

電池で動く「クォーツ式」とゼンマイが巻かれて動く「機械式」です。

機械式の方が精密な造りとなるので、

クォーツと比べると高価なものが多いですが、 だからといってクォーツ式が劣る訳ではありません。 クォーツ式、機械式のそれぞれの魅力や特徴、 メリット・デメリット、選ぶ時のポイントを参考に、 皆さんにピッタリな時計はどちらなのか参考にしてみてください。 ①機械式時計 機械式はその名の通り、多くの部品が 精密に重ね連なって時刻を刻んでいきます。 時計の中に一つの小さな世界が生きている様な ロマンや味わい深さが感じられます。

長い歴史もあり、機械式の時計に魅了されて クォーツ時計には戻れないという人も多いです。 また、クォーツ時計に比べて機能を増やしやすい為、 様々な複雑時計はほとんどが機械式時計です。 手で組み立てる機械式時計は、 機能を増やしやすい他、修理可能な事も特徴の一つです。 ～メリット～ 機械式時計のメリットとして挙げるのは、 特徴でも紹介した通り一つは修理が可能な事です。 クォーツ時計の寿命は約10年程度と言われていますが、 機械式時計はしっかりとメンテナンスをしていけば 50年は持つと言われています。 その為、資産価値として購入する人も多いです。 人気ブランドの機械式時計であれば、 年が経つに連れてプレミアとなり、 いざ売りに出す時に高額になる可能性もあります。 大事に扱えば家宝として時計を受け継いでいけるのも魅力的です。 また、その造りの複雑さ・味わい深さから 価格は高い商品がほとんどですが、 その分ステータスの象徴としても用いられます。 時計好きの知り合いがいれば、一目置かれる事は間違いないでしょう。 ～デメリット～ クォーツ式は電池で動くのに対し、 機械式はゼンマイを定期的に巻かないと止まってしまいます。 最近は駆動時間が長いムーブメントが増えてますが、 一般的な機械式時計は約40～48時間程度の駆動時間です。 普段いつも時計を身につけている人は不便を感じないと思いますが、 休日などで2～3日時計を付けない日がある人や 複数の時計をローテーションして使う方など、 止まる度にゼンマイを巻いて時刻を合わせ直さなくてはいけないので 面倒と感じてしまうかもしれません。 そして、クォーツに比べて機械式時計は精度がやや劣ります。 機械式が日差±20秒が正常値と言われているのに対し、 クォーツは月差±20秒です。 日常的に不便がない程度の誤差ではありますが、 正確な時間をいつも確認したいという人には不向きかもしれません。 あとは価格が高額なものが多い点です。 手作業で組み立てられる為量産が難しく、 希少価値・芸術的価値も相まってクォーツ式より価格が高額になりがちです。 またメンテナンスの金額も高く、修理にも時間がかかる事がほとんどです。 これも人の手によっての修理になるため、 ゼンマイを交換したり精密な部品を 組み立て直したりと手間とコストがかかるのです。 メンテナンス料はお店や症状によってバラバラですが、大体30,000～60,000円程。 雲上ブランドやハイブランドになれば100,000円overなんて事もあります。 3～4年に一度メンテナンスに出すのが長く使えるコツですが、 その都度コストがかかってしまうのが難点です。 ②クォーツ時計 クォーツ時計とは、電池を動力として動く時計という イメージを持たれている方が多いと思います。 「電池だから時計が動くのも当たり前」と思われるかもしれませんが、 正確に時計が時刻を示す事が出来るのは電池の力だけではないのです。 電池ともう一つの動力源となるのは、名の通り「クオーツ（水晶）」です。 クォーツ（水晶）には電圧で振動する性質があり、 この振動の力が一定のリズムで動いて時間を正確に刻みます。 この正確な動きにより、機械式と比べて誤差が少ないのも大きな特徴です。 機械式はゼンマイを巻かずにいると止まってしまうし、 動いていても日差±20秒は正常値と言われていますが、 クォーツの時間精度は月差±20秒と、正確性が優れているのです。 ～メリット～ クオーツのメリットは特徴にも書きましたが、何といっても「正確性」です。 誤差が少なく、機械式のように定期的にネジを巻かないと止まる心配もなく、 電池の寿命がくるまで正確な時刻を刻み続けます。 電池の寿命も短くて2～3年は切れませんし、 電池を入れ替えればまたすぐに使えるようになります。 また、機械式よりムーブメントの大きさが小さくて薄いので、 その分デザインの幅が豊富です。 薄くて軽いシンプルな時計、 個性的なオリジナリティの高い時計など、 多様なデザインや機能を楽しみたい方は、 クォーツ式時計から選んだ方がお気に入りが見つかるかもしれません。 あとはムーブメントの大きさが小さいという点で、 機械式より作りが簡単なため、比較的価格も安く手に入れられます。 初めて時計の購入をお考えの方は、 このような点からクォーツ式時計の方が使い勝手が良いかもしれませんね。 ～デメリット～ 逆にデメリットとなることは、修理が不可能なものが多いことです。 電池切れが原因で動かない場合は電池を交換すればまた使えますが、 電池切れ以外の故障や破損に関しては、すべてのクォーツ式時計が 交換パーツを用意されている訳ではないのです。 また、時計によって異なりますが 内部の電子回路の寿命は約10年と言われています。 この部分がダメになってくると、時刻が正確に表示されなくなってくるので、 「修理」ではなく新しい回路に「交換」をする必要が出てきます。 また、機械式に比べて資産価値は低いです。 機械式より時計の作りが複雑ではない分、大量生産することも可能ですし、 比較的安価で手に入れられる為価値が下がります。 時計選びは迷うものです。 クォーツか機械式か。 どちらがご自身に合っているか、または欲しいと思うか。 じっくりと時間をかけて選んで、 満足のいく時計ライフをお過ごしください！