反対は出来ない

先日妻とカルティエを訪れた帰り道、
ダイヤ付の時計の話題になりました。
ダイヤベゼル、キラキラしてて素敵ですよね。
筆者自身も引退したら、ダイヤベゼルの時計、してみたい一人です。
その際話題にしていた「アフターダイヤ」について記事にしたいと思います。
ダイヤ付の時計には「純正」と「アフターダイヤ」があります。
アフターダイヤとは、ブランド以外のショップで
時計のベゼルやブレスにダイヤを取り付ける事。
「アフターダイヤ」と言うと、さほど変に聞こえないかもしれませんが、
言い換えれば「改造品」とも言えるかもしれません。
メーカーの手に依らない改造は、メーカーからすれば不正な改造です。
改造品をメーカーがメンテナンスを受け付ける事はありえません。
改造部分で、何か起きたり瑕疵が出た場合に、メーカーでは対応出来ないからです。
そうなると、メンテの頼りはその時計を購入した時計の販売元か、
メーカー以外の修理店になるかと思います。
機械式時計なら数年おき、概ね5年おき位にオーバーホール周期になります。
カルティエのコンプリートサービスだと、
モデルによりますが、時計の中身であるムーブメントを丸ごと新品に交換対応か、
自社製ムーブメントだと、オーバーホールで対応。
クォーツ式でも、丸ごと新品交換になる可能性が高いです。
防水機能がある時計なら、防水検査もあるかと思います。
そういった「メーカーお墨付きのメンテナンス」を放棄する事にはなります。
話題は変わり、2018年にROLEXがブランド業者間古物市場に
「アフターダイヤ」を取り扱わない様にとの通告文書を送っていると報道されました。
その記事には、所有者がアフターダイヤ加工する事は問題ないが、
それを売買する事に関しては見方が分かれている。
純正品に加工を施した「アフター」が商標権を侵害するかどうか、
判断は明確になっていない。
中古業界でも見方は分かれているが、違法ではないと考えている意見が多勢だ。
その為、市場の対応は様々になった、との記載がありました。
「例えばホイールを変えた中古車は、二次流通することができる。
所有者が趣味にあわせて改造したものを、純正品と偽って売るのはだめだ。
だが、アフターと説明した上での売買も禁止するのは、どうだろうか?」
「市場は仲介の場を提供するプラットフォームで関与するテーマではない」
などの意見が当時あった様です。
と、ここまでアフターダイヤについて、
やや否定的な書き方になってしまいましたが、
筆者的にはどう思うのか?誤解を恐れずに言うと、アフターダイヤは
「反対は出来ない」って感じです。
例えば当時20代女性が購入し愛用してきた「タンクフランセーズ」。
40代になって腕元を少し煌びやかにしたく、愛用してきた時計にダイヤを入れたい、とか。
男性でも同じ様なケースがあるかもしれません。
そういう気持ちを否定する気にはなれないんですよね。
もちろん「改造」であり、上記に記載した通り、
メーカー公式のメンテは受けられなくなります。
でも、それで困る事もあまり無いのでは?と思ってしまうのも事実。
一部のメーカーでは、例え改造していなくても、
古いモデルのメンテナンスの受付終了なんてケースもあります。
大事なのは、これからのその人の人生にその時計が
新しい寄り添い方をしてくれるならいいのではないかな、と。
メリットもデメリットもある「アフターダイヤ」。
USEDなどを販売するショップ様は「純正」と「アフターダイヤ」を明確にした上で、
お客様への販売を徹底して頂ける様、お願い申し上げます。
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